ドラクエよろず考察所

ドラクエに関するありとあらゆることを主観に基づいて考察しています。

割と真面目にホメロスが村を焼いた過程を考察する

本日の考察は2本立てです。え、読む時間がない?そんなこと私は知らない。やれるときにやる。それが考察だ!!ということで、2本目はドラクエⅪでホメロスが行った最大の悪行の1つ、イシの村丸焼きの過程を考察します。
なお、この考察はあくまでも私の主観的な考察であり、これが絶対に正しいと言っているわけではありません。そこをご了承の上、一時の暇つぶしとしてお楽しみください。

 

なぜ、グレイグはホメロスの悪行を途中で止められた?

ドラクエⅪでは序盤で主人公の故郷、イシの村がデルカダールの将軍ホメロスによって丸焼けにされてしまいます。村焼きはあまり戦闘に積極的でない主人公を強引に強くするための王道手段ですが、この村焼きは以下のような過程で行われたので、プレイヤーに疑問を残す結果になりました。

  1. 勇者が育ての母から勇者の生まれ変わりであると知らされ、イシの村からデルカダール王国へ旅立つ
  2. 勇者、デルカダール王国に到着。デルカダール王とグレイグ、ホメロスと面会
  3. 勇者の話でグレイグ・ホメロス・王は初めてイシの村の存在を知る
  4. 勇者、悪魔の子として拘束される
  5. ホメロスは調査のためにイシの村におもむく
  6. グレイグは勇者を地下牢に繋ぎ、「3日経てばホメロスが帰ってくる」告げる
  7. 勇者、牢の中でカミュと会って脱獄
  8. 地下水路でデルカダール兵と追いかけっこ
  9. 滝へ飛び込んで、導きの教会にたどりつく
  10. スラム街からデルカダールへ再侵入、レッドオーブの行方を突き止める
  11. ナプガーナ密林経由でイシの村に帰り、村が破壊されて村人がいなくなっている事実を知る。
  12. 大樹が落ちた後、再開したエマに「ホメロスに村人が皆殺しにされそうになったところ、グレイグが止めた」という事実を聞かされる

このチャートを見ると、ホメロスがイシの村へ向かったとき、グレイグはまだ王宮にいたことになります。
ホメロスがイシの村に行って燃やして帰ってくるまでに3日かかるとすれば、グレイグが1日遅れで出発した場合、どんなに急いでもホメロスに追いついたときは村は焼けて村人は皆殺しになっている可能性が高くなります。では、なぜグレイグはホメロスを止められたのでしょうか?それを次の項から説明していきます。

村を焼くのに必要な人数と武器はどのくらい?

さて、一口に村を丸焼きにするといっても簡単にはいきません。
いきなりホメロスが1人で松明を持って民家に突撃したとしても、放火犯として取り押さえられるのが落ちです。
ゲーム画面で見た限り、イシの村には教会を除き9件の家がありました。1家に5人(勇者の家は2人暮らしだけど)の人間が住んでいたとして、最低でも40~50名の人間がいるはずです。ただし、中世の文明で「村」を維持していくためにはマンパワーが必要です。イシは牧畜が盛んで、あまり他所との交流が盛んではなさそうです。
つまり、村で自給自足がある程度出来なければなりません。というわけで、切りのいいところで村人が100名いたと仮定します。
この100名の村人を抵抗できないように押さえつける兵力が必要です。
また、イシの村人は16歳の若者でも剣を扱ってモンスターを倒しながら旅が出来ます。

20歳~40歳くらいの壮年の男ならそれなりの腕っ節がある可能性が高いでしょう。
つまり、戦闘訓練を受けた騎士1人で相手できるのは壮年の男性なら2人、女性ならば3人くらいが限度と考えられます。つまり、100名の人間の抵抗力を奪って無力化するには、最低でも40名、万全を期すならば同等、100名の騎士が必要です。

今回、この考察をするに当たり、村、もしくは街を軍隊が壊滅させ、建物を焼き払った記録はないか探したのですが、唯一詳細が残っていたのは1944年に行われた「オラドゥール・シュル・グラヌ」村の焼き討ちでした。この事件は本来、このようなおふざけ考察に引用すべき事件ではありませんが、どのくらいの兵士があれば非武装の民間人を無力化し、殲滅できるかの資料として一部引用します。

村の人口:650人(死者、642人。村人の99%)
兵士の人数:180人
使われた兵器:機関銃・ガソリン・手榴弾・車・バイク・ワラ

つまり、近代兵器を使っても村の人口の3分の1の兵士がいなくては殲滅は難しいのです。

ドラクエに出てくる武器で村焼きをしようとすれば、火矢と引火性の高い燃料、松明、は必須です。それじゃあまだるっこしいと思ったのか、ホメロスが持ち込んだ武器が「大砲」
剣・槍・弓・火に加えて 「大砲」 ヤル気満々

さすが冷徹なる軍師だね!!

 

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 だったら何でダーハルーネであっさり勇者に逃げられた、ホメちゃん


グレイグはホメロスの行軍日程を正確に知ることが出来たのか?

さて、ここで1つの疑問が浮かびます。ホメロスは勇者がイシの村からやってきたと教えられた後、王の命を受けて兵を率いて玉座の間から退出します。多分、イシの村に向かったと推測します。その後、グレイグは勇者を拘束して地下牢へ連れて行き、投獄します。その後、牢の中の勇者に向かって
「3日だ…、3日もすれば」というセリフをいいます。
まって、グレイグいつホメロスから行軍の日程を聞いたの?

まあ、牢に勇者を連れて行くときにすれ違ったりしたかもしれないけど、そんなに詳しく日程を聞く時間があったのかしら? 部下が伝えに来たのかしら?それとも当てずっぽ?

ここで推測できるのは、イシの村のだいたいの位置を知ったグレイグが経験に照らし合わせ、「あそこまで偵察に行くのなら3日あれば帰ってこれるな」と独り合点した可能性です。つまり、このセリフはホメロスが「3日で帰ってくるねー」と宣言し、旅だった証拠にはならないということ。です

 ホメロスは勇者が囚われた日に出発できたのかどうか?

もう1つ、私が疑問なのはホメロスが勇者からイシの村の場所を聞いてすぐに旅立つことが出来たかどうかです。最初から村を焼く気満々行く場合、100名の兵士を従えて旅立たねばなりません。100名の兵士を3日間の日程で行軍させるには、以下のようなものが必要です。

  • 糧食 100人分×7食 (初日、昼と夜、2日目・朝昼晩、3日目、朝と昼と計算)
  • 馬、100頭(全員騎兵の場合)+予備20頭くらい
  • 大砲2門 それを乗せる馬車
  • 武器と防具100人分
  • 糧食を乗せて運ぶ馬車

700食分の糧食というのは、1食をあんパン1個と牛乳500CC、リンゴ1個と仮定した場合、あんパン700個、牛乳35万CC(1リットルの牛乳パック350本分)リンゴ700個です。運ぶのには専用の荷車が必要になるでしょう。それを、勇者が牢に繋がれる前に用意し、軍を整えて出発する。可能? 無理でしょう。
また、勇者と王が面会した時間も気になります。
中世の文明では、夜間に長距離の行軍は不可能です。
勇者が朝10時に王様と面会したと仮定し、イシの村のことを説明しおえるまでに1時間かかったとします。ホメロスがイシの村のおおよその場所と人口を知ることが出来たのは11時です。そこから軍隊を整えて糧食準備して荷造りして、どんなに急いでも2~3時間かかるでしょう。ということは、出発はどんなに早くても13時~14時、日没が18時だった場合、行軍は最長で2~3時間しか出来ません。なら、半日かけて準備して翌朝出立した方がいいはずです。
しかし、ホメロスが当日に出発できる方法もあります。それは、数名の部下だけを従えてイシの村を目指す場合です。では、そこからどうやって村を焼くのか、次の項で考察していきます。

 ホメロスが最短で村を焼く方法

 では、ホメロスが最短で村を焼く方法を彼がルーラを使えた場合と使えなかった場合に分けて考えて行きます。

ルーラを使えた場合

ホメロスが数名の部下と共に、ルーラでデルカコスタ地方とデルカダール地方の境目にあるデルカダール軍駐屯地っぽい場所まで飛ぶ。(デルカダール軍のテントがあった場所)そこで馬を受け取り、イシの村の場所を駐屯兵に聞いて一気にイシの村まで行く。
村の人口や地形を観察し、村焼きに必要な人数と兵器を考える。
駐屯地にとって返し、ルーラでホメロスのみデルカダール城に戻る。
(この時点で3~4時間と考える。日没までにデルカダールへ戻れる計算)
夜を徹して行軍の準備をして翌朝軍を従えて村焼きに出発!!

ルーラが使えない場合

伝書鳩を一羽持って、部下数名とデルカダール城を出発。半日くらい全速力でかけて、デルカダール軍駐屯地っぽい場所に到着。日没までに間がある場合はイシの村偵察へ。日が落ちた場合は翌朝偵察。
伝書鳩に村焼きに必要な武器と兵士の人数を書いてデルカダール城へ飛ばす。本人は駐屯地で待つ。伝書鳩が到着したら部下が大急ぎで準備を整えて駐屯地へ向かって出立。駐屯地で合流。村焼きへGO!!

なお、ルーラが使えない場合は、ルーラが使える場合より1,2日日程が遅くなる計算。また、大砲を抱えた行軍は遅く、渓谷地帯は道が細いので単身で馬を飛ばすより2~3倍の時間がかかるものとする。

つまり、ホメロスが村を焼けるのは勇者が囚われてから、最短で3日後となる。ルーラが使えない場合は5~6日後。勇者が1日で馬でイシ~デルカダール王国までたどりついたと仮定し、その2倍として計算した。デルカダール~イシまで100人の軍隊が行軍するのに、2~3日。

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 ホメロスの悪行。ただ、彼は村を焼いたというより壊したという感じ。その証拠に屋根のワラや木製の家具類が焼けていない。
推測するに、村人を1箇所に集めた後、2つの大砲をのべつまくなしに村へ撃ちまくって家を破壊したのではないか?
いきなり村の入り口を100人の兵士に塞がれ、大砲で村の家々を全部壊されたら非戦闘員は戦意喪失するよね。
で、村人を囲んでいきなり「皆殺しだ!!」と
あ、これは悪人だ。

グレイグはいつホメロスに合流したのか

さて、今度はグレイグの行動を推測していきます。グレイグは勇者を地下牢に閉じ込めた後、姿を消します。次に勇者と出会うのはデルカダールの神殿を出た後です。
その間、勇者は脱獄して滝に飛び込んで、再度デルカダール国へ侵入して、ナプガーナ密林を通って破壊されたイシの村を見てしまいます。
勇者の軌跡を考えると、脱獄~再開まで1週間はたってる感じがします。
そして、問題なのが勇者が脱獄した時刻です。
地下牢に囚われる→カミュと会う→食事を持ってきた兵士を襲う→脱獄ですから、食事が1回分必要な時間(半日程度?)と推測されます。
というわけで、昼に投獄されて日没後に脱獄したと仮定した場合、グレイグに勇者脱獄の知らせが届いたのは夜と考えます。
このとき、ホメロスはルーラが使えた場合は城内で軍隊の出立準備をしています。
ルーラが使えない場合は、駐屯地で軍隊の到着を待っています。
で、地下牢探索にグレイグはいなかったので、部下に捕縛を任せていたと推測されます。
そして、滝に飛び込んだときは周囲が明るかったので、カミュと勇者は一晩地下水路をさまよっていたと推測します。
(もし、同じ日の日中に滝ダイブまで行う場合、地下牢に入れられて30分以内に脱出、1時間くらいで地下水路突破、ドラゴンを撒いて滝ダイブとなる。いや、無理だろう)

……おや、一緒に出発できない?グレとホメ

「勇者が逃げました」
「探せ」
「滝ダイブしました」

「以後行方不明です」

なんて知らせを受け取ったら、絶対に「死体を探せ」とグレイグは怒るとおもうのです。そして、「もしかしたら故郷に逃げ帰るかも」と考えるかもしれません。その結果、

ホメロス、俺もイシの村に行く!!」と宣言した可能性は大いにあります。

結論

グレイグはホメロスがルーラを使えた場合、勇者が逃げた翌日、供にイシの村へ行く
ホメロスがルーラを使えなかった場合、イシの村へ派遣される軍をグレイグが率いて、駐屯地でホメロスと合流する。

 

考察する前は、グレイグが単身勇者を探している最中に偶然村焼きの現場に遭遇したと思っていましたが、時系列を追って考えてみると、グレホメは一緒にイシの村に行けると分かりました。

以上、考察終わり